人とのコミュニケーションは少し身構えてしまう、いぬがさです。
今回はコミュニケーションに少しでも苦手意識がある方は、おもわず共感・応援したくなってしまうような作品、
古見さんは、コミュ症です。
という漫画の感想をご紹介していきます。
アニメ、ドラマも制作されて人気絶好調な本作の魅力を伝えていきます。
こんな人におすすめです
コミュニケーションが苦手な女の子を主軸とした、日常コメディを楽しみたい人
コンプレックスを抱えた子が頑張って成長していくお話を読みたい人
濃いキャラクターがどんどんでてくる漫画を読みたい人
古見さんは徹底したコミュニケーション苦手系女子です
タイトルになっている名前+〇〇(特徴)系の主人公ちゃん。
コミュ症とありますが、この子は究極的にコミュニケーションをとるのが苦手な女の子ですね。
読み始める前は、
「あ、でもメインになるポジションの子とは結構コミュニケーションとれるでしょー」
とか思ってたんですけど、古見さん、ほんっっっとうに喋れないんですよね。
美人の描写がされているので、喋れなくても絵になって畏敬の念から周りが避けて、古見さんがそれに固まっての負のループが続く感じです。
だけど後述の只野くんをきっかけに、頑張って友達を作るのがこの作品の本筋です。
最初コミュニケーション本当に取れなくてぷるぷるしかできないんですよ。
ここまで徹底しているとは予想外でした。
只野くんが機転を利かせて、筆談をきっかけにコミュニケーションが取れるようになっていくんです。
しかしながら、序盤はその筆談すらもなかなか難しい。
自分もコミュニケーションをとるのは得意というわけではありませんから、古見さんが震えるシーンは心の底から応援してました。
漫画的表現で過度に喋れない描写がありますが、コミュニケーションが得意ではない人には共感できる心理的描写があるんじゃないかなと。
自分はあるあるーって感じでしたよ。
それに健気に頑張る子って応援したくなりますよね?
懸命にコミュニケーションをとろうとする頑張る姿が可愛いですし、応援したい気持ちがどんどんと強くなっていきました。
特にぷるぷる震える古見さんはデフォルメが利いていて小動物的可愛さもばっちりです。
ネコ古見さんはあまり出てきませんけどめっちゃ可愛いですよ!
コミュニケーションが取れない以外はほぼ完璧超人の描写がされている古見さんですが、苦手な分野があるからこそ人間味、身近さを感じることができるんですよね。
それにこの徹底した喋らないからこそ、一歩勇気を出して喋ることができた時のギャップが凄まじい……。
古見さんが本当に喋るときって重要なシーンなので、本当に印象付けられます。
自分はギャップの落差を見せつけられるのが好きなんですけど、喋るだけでギャップが生じるのはすごいですね。
溜めて溜めて、開放されるギャップ、可愛さは凶器ですよ……。
只野くんは普通の男の子です
本作のストーリーテラー的な古見さんの同級生の少年です。
こちらの作品は彼の視点から展開されるパターンが多いです。
(まれに一切出ない展開もあり)
小心者、普通といった個性を自任しているのですが、それにしては観察眼がすごいですね。
作中誰も見抜けなかった古見さんのコミュ症を真っ先に気が付いてますから。
それに気が付いて行動を起こせるのも好感が持てましたね。
誰かが困っていても自分から誰かのために、自分は行動を起こせたかなぁとか考えちゃいます。
普通であることをキャラ付けされていますが、やはりメインの男キャラとしてはこうであってほしいという要点を抑えられてます。
彼が古見さんの個性に気づいて普通に接してくれるおかげで、最初の一歩を踏み出せているので普通の重要性をひしひしと感じます。
とくに最初のきっかけである黒板をお互い使っての筆談は青春でしたね。
全面を使って書き込みをしていた古見さんですから、本当は話したい事いっぱいあって只野君が救いになってくれたんだなって……。
古見さんのフォローをしていくうちにツーカーというか、観察眼が読心術かな? ってレベルに進化しますが、仲がいいのはいいことです。
古見さんと只野君が仲良くしているだけでニヤニヤしちゃいました。
だけど、昔色恋ではっちゃけて失敗している只野君。
観察眼があっても古見さんとの関係で、慎重になってしまうのは仕方がないのかなぁって感じはしましたね。
それでもお互い成長して歩み寄っていく姿はぐっとくるものがありましたよ!
他のクラスメートとの関わりで只野くん自分では空気を読める自負があったようだけど、この世界観の濃いクラスメートたちの個性が爆発していてある種読み切れてない感がありましたね。
コミュ症の古見さんをフォローするために、行動を起こしているだけなのにフクロにされるのは少しかわいそう……。
物語が進むにつれて、この仕打ちは緩和されるのが救いかな……。
それに古見さん以外のクラスメートに、すごいぞんざいな扱いをされても周囲に優しいのは立派ですよ。
自分なら心砕けてると思っちゃいますわ。
そんな気づけて優しい彼だからこそ古見さんが、がんばって踏み出した時に隣にいてくれる安心感がありました。
この作品の見どころです
やはり古見さんがコミュ症を抱えつつも、前に進んで友達を作っていこうと頑張るところでしょう。
また、後半にいくにつれて古見さんと只野くんの心の距離が近づいている描写も、イイ感じです。
じれったい感じもするし、この距離感をにやにやと見続けたい気持ちで葛藤するレベルです。
日常コメディとしても楽しめますが、ある種のラブコメとしても楽しめますよ。
作品の登場キャラクター全体が個性の塊です
名前+〇〇(特徴)系の作品なので、この作品の場合古見さん以外は古見さんを引き立たせるために名前も個性もある種普通のキャラクターが多いと思っていました。
だけどこの作品、世界観レベルで個性と名前が連動しているため、恐ろしいレベルでキャラが濃かったです。
そらもう全員が全員スピンオフで主役ができそうな勢いでしたよ。
例を出すと序盤から登場するキャラクターである長名なじみ。
なじみは交友関係が異常なまでに広く、その理由は全員と幼馴染だからである。
いやもうぶっ飛んでませんか?
こんな風に名は体を表すといった感じで個性が爆発したキャラクターしかいません。
日常もののコメディでここまで個性と名前連動させるのかぁ、と初めて読んでいるときにびっくりしたものです。
そんなこんなでキャラ立ちをしているキャラしかいない舞台に、コミュニケーションが苦手な女の子と普通の男の子の日常コメディが綴られていくわけですよ。
どのキャラクターも濃くて魅力がいっぱいです。
少しでもこの作品が気になった方は、古見さんががんばって前を向いていく姿を一緒に応援してもらえると嬉しいです。